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summer days  -2-




1週間後、ランスロット一家3人と
パーシヴァル伯爵アーサーと娘・ファリアはランスロット家のニースの別荘にいた。


海に面したランスロット家の別荘の玄関先で風景を見て呟くアーサー。

「初めて来させて貰ったが…いい所じゃないか。
景色もいいし、海も近い。」


「だろう? 
明日は海に行こうな。」

傍らに立つ笑顔の息子の頭を撫でる。

「うん。」

少女は久しぶりに見る地中海に見とれていた。




メイドに連れられ部屋に案内される。

運ばれた荷物から白いワンピースを出し、着替えた。




窓の外は夕陽できらめく美しい地中海。
バルコニーに出ると風が心地いい。

「わぁ…キレイ…」

黒髪が海風になびく。




2コ隣のバルコニーに少年リチャードが出てきた。
夕陽の中、バルコニーに佇む少女の姿にしばし見とれる。

「あ…」


  (なんか…人魚姫みたい…  )





不意に視線を感じた少女が振り向くと少年を目が合う。


「あら… リチャードの部屋、そこなの?」


「…うん。」


少し照れ臭くて口少なくなっていた。





部屋の中から彼女を呼ぶ父の声。


「あ。お父様だわ。また後でね、リチャード。」

「う、うん。」



「ファリア、着替え終わったようだね。
さぁ、夕飯の時間だ。」

「はい。」


父に連れられ食堂へと向かう。

少年のところにはメイドが迎えに来た。




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(2005/6/16)
(2015/04/29 加筆改稿)

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