White Snow -3-


―翌朝

彼女がふっと目を醒ますと、目の前に地平線。

「あ…」


リチャードの腕の中だと言う事に気づく。
彼の腕枕で眠っていたことに少し照れる。
まだ彼と肌を重ねて3度目。
いまだに少し恥ずかしさを感じていた。

起きようとするが起きれない。
かっちり 彼の腕が抱きしめていた。
眠っているとはいえ、そう易々と抜けられなかった。

逞しい腕、鍛え上げられた腹筋、広い胸―


そんな青年に成長した彼に愛されていると思うとたまらなく愛しくなる。

彼だけでなく総てのものに―――



しばらく彼の寝顔を見つめる。

うっすらと生えるあごひげに気づく。
そっと触れるとちくちくする。

「ふふ…」


寝顔の彼を見て呟く。

「可愛い♪」

そっと頬にキスする。


「ん…?」

「あら…起こしちゃった?
…おはよう、リチャード。」


まだ瞼をこすっている彼。
片腕を上げるが、また彼女の身体を抱きしめる。

「おはよう。」

「やっとベッドから出られるわ。」

行こうとする彼女の手を引きとめ、自分の身体の上に抱きとめる。

「まだ…6時だよ。」

「だって朝食の用意しないと…」

「まだみんな起きて来ないよ。」


彼はそう言ってキスする。

「…ん…」



朝から濃厚なキス。


「だめよ…こんな朝から。」

「…まだ早いからいいんじゃないか。」

彼は再び深くくちづける。


彼女の意思に反して、身体は反応していた。
胸を愛撫されるたびに、力が抜けていく…

彼は自分が上になり、彼女を下へと入れ替わる。


「あん…」


既にとろけたサファイアの瞳は艶っぽい。
彼は白い首筋にキスの嵐。
甘い溜息が可愛いくちびるから漏れる。


「はぁ…ん… あ、ん…」

「そんな可愛い声だから、余計欲しくなるじゃないか…」

「だって… リチャードぉ…」


彼の手がするすると下へと伸びていく。
三角地帯へと滑り込ませると、既に熱く熱を帯びて潤んでいた。

彼の指先が蠢く度に水音が立つ。

「やぁ…ん、ダメ…」

「そう言っても無駄だよ。」

指が出入りするだけで、甘い声が漏れる。


「あん…あぁ…ん」


彼は嬉しそうに微笑むと少し筒身を沈めていく。

「は、ぁ…ーーん…」


だいぶんスムーズに入れるようになったと彼は感じる。

やわらかく締め付ける感じ…
ゆっくりと進んでいたが、最後は一気に進む。

「ああん!!」

「あ、はぁ…ファリア…」

額に汗で貼りつく黒髪をそっと指先で外す。


しばらく彼女の内に留まっていた。

愛しい彼女と穏やかに見つめ合い、黒髪を玩ぶ。
こんな幸せに満たしてくれるファリアのぬくもり…


「…動くよ。」

「…ん。」


最初はゆっくり、しかし次第に激しくなっていく…

ふたりして激しい喘ぎ声。。。。


彼女が絶頂に達した時、彼もまた熱い想いを解き放っていた――――





   *


ふたりが気づくと、7時30分を過ぎていた。


「起きなきゃね。」


彼女が呟く。
ふたりはそれぞれ身支度をして、階下のキッチンへと向かう。


居間にもダイニングにも誰もいない。

「…とりあえず、暖炉の火を起こしてくる。」

「えぇ、お願い。
私はキッチンに行くわね。」

「終わったら、手伝うよ。」

「いいのよ。」


くすっと笑って彼女はダイニングの奥のキッチンに向かう。


冷蔵庫の中を見て、メニューを決める。
鍋とケトルにお湯を沸かす。


キャベツのトマトスープを作り出す。。
キャベツはざく切りにして水洗いし、ベーコンは5mm幅に切り、
鍋に水、チキンブイヨン、キャベツ、ベーコン、白ワインを入れて火にかける。

キャベツが柔らかくなればホールトマトをくずしながら加え、
10分ほど煮込んで塩コショウで味を調えて出来上がり☆。

ベーコン、ソーセージ、目玉焼き、
キノコの炒め物、ハッシュドポテト、フライドオニオンと
典型的な英国風朝食メニュー。

それにトーストと朝からたっぷりとした量。


作り出して15分ほどして、彼がやってくる。


「ん、いい匂い♪」

「ねぇ、私とあなたは紅茶だけどみんなはコーヒーかしら?」

「そうだな。…マリアンはカフェオレかもな。」

「解ったわ。じゃ、コーヒーの用意もしなきゃね。」

「僕も手伝うよ。」

「いいのよ。あなたは座ってて。」

彼はダイニングをちらと見て、彼女に告げる。

「…食器並べ位なら、するけど?」

「あ。忘れてた。
ごめんなさい。
お願いできる?」

彼が気を使ってそういってくれていると察して、甘える。

「了解♪」


彼はちゃっちゃと食器棚からナイフとフォーク、スプーンなどを取り出して
隣のダイニングテーブルにセッティングしていく。

しばらくすると 進児とマリアンが姿を現した。


「おはよう、リチャード。随分、早いんだな。」

「おはよう、進児、マリアン。
別に普通だろう?」

マリアンも進児もキッチンから漂う美味しそうな香りに顔がほころぶ。

「いい匂い〜♪ ひょっとしてファリアさん??」

「ひょっとしなくてもそう。」

「手伝ってくるわ。」

「頼むよ。



マリアンがキッチンに入ると朝食の用意がほとんど出来ていた。

「おはよう、マリアン。」

「おはよう、ファリアさん。
美味しそうな香り☆
手伝わなくってごめんなさい。」

「いいのよ。
今朝は典型的な英国風朝食よ。」

「うわ〜、ホントだ〜。」

「悪いのだけど、料理運ぶの手伝ってくださる?」

「了解〜♪」

マリアンは嬉しそうに運ぶ。


既に席についていた進児とリチャードが美味しそうな香りで
顔を緩ませていた。

「うっわ、美味そうな匂いだな〜。」

「うふふ…でも私、特に手伝ってないんだけど…」


そこに飲み物を乗せたトレイを持ったファリアが来る。

「お二方はコーヒーとカフェオレでよかったかしら?」

「「ありがと☆」」


ふたりと彼の前にカップを置いた彼女に一言。

「ビルとジョーンさんの事はいいから、君も座りな。」

「え?」

「その通りよ。
まだおきてこないのが悪いんじゃない。
ね、進児君?」

「そうだよ、ファリアさん。
待つ必要ないよ。」


マリアンと進児にそうまで言われ、ティーカップを取りにキッチンへと。



そして4人での朝食。

マリアンも進児もトマトのスープを口に運んだ途端、
声を上げる。

「うわ、美味し♪ これ。」

「うん、美味い☆
リチャード、お前、幸せ者だな。
こんな料理上手な彼女なんて。」

「はは… そうかい?」

彼女のことを褒められ、つい照れる彼。
その横で本人はくすぐったいように感じて微笑んでいた。


4人が笑顔で食事していると
ビルとジョーンが現れる。

「おっはよ〜、みんな。」

「おはようございます、皆さん。
遅くなってごめんなさい。」


ふたりに視線が集中する。

ファリアは席を立ち、二人に尋ねる。

「お飲み物は…コーヒーでよかったかしら?」

「えぇ。って…私が淹れます。」

「いいのよ。
私が作ったのですもの。
最後までさせてくださいな。」


3人とは違いにっこりと微笑むファリア。

「いいえ、せめて手伝わさせて下さい。」


ジョーンは申し訳なく思い、申し出る。

「じゃ、運ぶの手伝ってくださる?」

「えぇ、勿論。」

ファリアとジョーンはキッチンへと消える。
彼女はスープを温めなおし、
炒め物と揚げ物を手際よく、作っていく。


ビルがマリアンの横の椅子に腰を下ろす。

「すまん。遅くなって!!」

「…もう8時半過ぎてるぜ?」

「まぁ、お前の性格からして仕方ない…か。」


そこへコーヒーを淹れたカップを載せたトレイを持ったジョーンと
料理を作って持ってきたファリアが来た。

3人の言いように彼女は呟く。

「ねぇ… そんなにいじめないで上げて…」

「ファリアさん… すまない!!」

ビルが素直に頭を下げる。
意外な行動に3人は驚く。

「あら、誰だって寝坊くらいあるわよね? ね、リチャード?」

「あぁ… そうだね…」

彼女の優しさを5人は感じていた。
リチャードは一言で終わらせる…



6人での朝食。。。

しかし、先に始めていた3人は早く済んでしまう。
食後のコーヒー&ティーで語る3人。


「おい! ビル。」

「なんだよ。進児。」

「…遅く来た罰にお皿洗っておけよ〜。」

「…仕方ねぇなぁ…」

やり取りを聞いていた4人は笑う。
そもそもビスマルクマシンに乗り込んでいた頃から、こういうやり取りはしょっちゅうだった。




全員の食事が終わったのは、9時前。

「じゃ、10時半にエントランスに集合な!!」


各自、一旦部屋へと引き上げてしたくする。




「ねぇ…リチャード。」

「ん?」

「どうしてビルさんのこと、あんなふうに言うの?」

「あぁ…あいつ…たまに時間にルーズと言うか何と言うか…」

「そうなの?」

「あぁ。」




ふたりは部屋に入ると集合時間までまだ時間があるから
朝のワールドニュースを見ていた。







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(2006/2/7+8)

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