03:持って行きたくても無理だから
本日の買出し当番はビル。
みんなに頼まれた買い物リストを見て、スーパーの店内を回る。
カートのカゴの中にはたくさんの商品たち。
ビルはポイポイとかごに入れていく。
レジのお姉さんを通って精算。
「は〜やれやれ。」
16歳の若さなのに、つい声に出ていた。
大量の買い物袋を持って、ビルはビスマルクマシンへと帰っていく。
ダイニングルームに行くと、進児、リチャード、マリアンがお茶をしていた。
「お〜買出し、お疲れさん!!」
進児が開口一番ビルをねぎらう。
「おう!! 大量に買い込んだからな!!」
買って来たものを袋から出して、収納庫か冷蔵庫に入れるのを手伝う3人。
「おい…ビル。 これはちょっとマズイんじゃないか??」
リチャードが手に持ったモノを持ってビルに声をかける。
「え?!」
リチャードの手には缶ビールとワインボトル。
それを見て応える。
「マズいんか??」
「進児に飲酒運転されては困る。」
リチャードの鋭い指摘にうっと詰まる。
「俺が飲まなきゃいいんじゃないのか??」
「いや。僕たちはいつ緊急出動がかかるか解らないんだ。
いくら休憩中とか休暇中とかでも…マシンの中では止めておいたほうがいい。」
「マジかよ!」
「これは持って行きたくても無理だ。」
「え〜!!!! 」
リチャードの言葉にビルはマジで叫ぶ。
そんなビルに返す。
「ビル。そもそも僕たちは一応、未成年だ。 よく買えたな、お前。」
地球の国によっては身分証がないとお酒類は買えない。
ここらの惑星は規制が緩かったようだ。
「ちぇ〜… たまには飲んでぱ〜っと騒ぎたいぜ!!」
冷ややかな目でリチャードは告げる。
「とにかく、当分、無理だ。捨てるぞ。」
未開封の缶ビールとワインボトルはダストボックスへと。
ビルはリチャードの行動を恨めしげに見ていた…
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(2015/06/24)
*あとがき*
つーか、ビスマルクチームって未成年?と思ってたら
フランス、英国あたりは16歳から飲めるんですねぇ〜
アメリカは厳し目で基本的に21歳からだそうだけど。
てなわけで、こーゆーお話。
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