away -6-
-次の日
ファリアは決心していた。
当分、パリにいたい。
ならば英国の王立音楽院ではなく、パリ国立高等音楽院に編入してみたいと思うように。
そのためには祖母か父に相談しなければならない…
幸い、祖母がオペラ鑑賞のために、まだ滞在中。
***
祖母・アニーと祖父・アレクサンダーが居間に姿を現す。
二人ともパリにいるのは明日まで。
両親はすでにロンドンへと帰っていた。
久々に祖父母と3人でのティータイム。
「おばあさま。実は相談したい事があって…良いかしら?」
「あら、なぁに??」
真剣な表情になるファリアに祖母は優しくほほえみを浮かべていた。
「実は…ロンドンの王立音楽院にはお母様が休学届を出して下さってるんですけど…
私、もうしばらくパリにいたくて。新しい友達も出来たのもあって。
…だから国立高等音楽院に編入出来ないかと思って…
やっぱり無理かしら??」
彼女の発言に祖父も祖母も思いがけない相談内容でつい黙ってしまう。
しかし、答えが返ってきた。
「何とかなるわ、きっと。」
返してきたのは祖母。
「あなたの今までの実績があればね。
私がピアノ学科のガージュ教授と運営に関わっているリンドブルム氏に話してみましょう。
面接と筆記と実技試験はあるから、そのつもりでね。」
「は。はい。おばあさま、ありがとう。」
「いいのよ。」
紅茶を口に運ぶアニー。
孫娘がさらに高みを目指しているのだと思うと嬉しくなっていた。
祖母は夜のオペラ鑑賞の前に音楽院に寄って、話に行く。
少し遅れてファリアは祖父と一緒にオペラ座向かう。
オペラ座で合流し、ボックス席で3人は鑑賞していた。
***
ファリアが相談して3日後、学校側からの返事。
祖母の言った通り、面接と筆記と実技試験を執り行うと連絡が。
そこで課題曲を与えられる。
試験の結果、即合格となり、無事に編入。
その時点で、ロンドンの王立音楽院は中退届を提出。
パリで新たな学生生活を迎える事になる。
ピアノ学科は25人。
13歳から24歳くらいまでが在籍している。
男女比率は半々ほど。
みな、友でありライバルとなる。
女子も男子も彼女を受け入れてくれた。
中にはロンドン王立音楽院時代やウィーン留学時代の彼女の演奏をを見知っていた人もいた。
基本、午前は講義で午後は実習練習。
ランチの時などにみんなとの親睦を深めていく。
学校の友人との友情を深めつつ、
社交界で仲良くなったジュリエットとシャルロットたちとも絆を深めていた。
毎日が楽しくて、一日経つのが早いと感じるほどに。
でも夜、ベッドに入る時、
ベッドサイドに置かれたリチャードのフォトフレームに一日あった事を報告する姿があった。
to -7-
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(2015/04/13)
あとがき
マジ、オリジナルだな、これは。。。
そのうちキャラ表とかUPしないと
名前が似たり寄ったりなのでこんがらがってる私がいます。。
ダメダメじゃん(><)
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