Unlimited  -12-




少女の幸せそうな笑顔で少年も幸せに浸っていた。

「な、外、寒いし…部屋にいようよ。」

「え?」

「ふたりだけでいたいよ。
英国に帰ったら こんな時間持てないしさ。」

「そう…ね。」




ソファの上で寄り添い、幸福感を噛み締めていた。


「ね、ちょっと、立って。」
「え? う、うん。」


少女を立たせてから その手を引いて自分の膝の上に座らせる。

「ぁ…」
「この方が…いいよ。」


お互いのぬくもりと密着間が心地いい。

「ね、ベッド、行く?」

「いや。ここでこうしていよう。」

「あ。うん…」


自分で誘ってしまったことに恥ずかしくなって彼の肩に顔を埋める。

「ちょっと… 顔を見せてくれよ。」
「や。」
「や。じゃなくてさ…
キスできないよ。」

そういっても抱きついたままで離れない。
少女の黒髪を撫で上げる。

「じゃ、そのままでいいよ。」





耳元にかかる髪を指先でよけて、少年はくちづける。
ダイレクトにちゅっと言う音が少女の耳に届く。

「あッ…!?」


身体がびくりとなってしまう。
舌先で耳のふちを撫でられたり、
耳の穴に舌を入れられたりして少女は身悶える。

「…あ… ん… やぁ… はぁ…」



少年に与えられる甘い痺れに震える。


「ふ…ぁああ…んッ!!」


びくびくと身体が震え、一気に涙が溢れる。
呼吸を乱した少女は胸の中でうっとりとして瞳を閉じていた。
身体の奥から湧き出る、甘い疼きにさいなまれている。

くったりとした彼女を見つめる少年の瞳は優しい。


「はぁ…はぁ… リチャード… 欲しいの…切ないの…」

「ん?」

「抱いて…」

「…ここで?」

「あなたが望むなら…」


少女は自分の太ももに熱く昂ぶる彼の男性を感じていた。
彼も興奮しているはずなのに冷静な顔。
少年の手はスカートのホックに伸びる。
外すとスカートを少女の身体から奪う。


思わず目が釘付けになる。
少女の白い肌に浮かぶダークブラウンの…いや、チョコレート色のショーツ。
淡いピンクのレースで飾られていて、クロッチ部分はビターな色になっていた。


「あ…ファリア…
こんなのつけて…」

サイドにリボンがついていて、解くとはらりと落ちていく。

「あ、ん…」


落とした小さな布を手に取る少年の瞳は"男"。


「もう…やだ…」



「…ぁあ…」


少年のくちびるから甘く切ない溜息。
すっかりスラックスはテントを張る。
少女の手がおずおずと少年のベルトに掛かり、外していく。

「え…? あ…」

「リチャードの…欲しい…」

少女の手を掴んで止めさせる。
自分で下着ごとスラックスを脱いでいく。

ソファの上で昂ぶった彼自身を目の当たりにして少々驚く。

「そのまま…おいでよ。」

まるで呪文に掛かったように言われるまま、
彼をまたぐ格好に。


「あッ…ああぁんッ!!」


白い背を仰け反らせ、彼の剛直に貫かれる快感。


「ふッ…あぁあッ!!」

彼の端正な眉もあまりの快感に歪む。

お互いの熱が思考を理性を奪っていく。

「あぁ… はぁん…ッ…!!」
「く…あッ…!!」




ソファの脚がきしきしと軋む音と少年の呻きと少女の喘ぎが部屋に響く。


「くッ…ファリアぁあ…ッ!!」


汗を滴らせた少年は目の前のテーブルに少女を横たえる。


「はぅ…あ ぁ…ッ!!」

少女のナカのうねりをモロに受け、達しそうになる寸前
引き抜く。


「はぁああん…!」

「くッ!! はぁ…ッ!!」


灼熱が放たれるが少女の白いお腹の上へ―



既に失神し、小さな痙攣を起こしていた少女―



「はぁ…はぁ…」


少年は我に返ると、少女の身体の汗と自分の吐き出したモノを拭い
抱き上げてベッドに連れて行く。


「服…シワになっちゃうな…」


意識のない少女の服を脱がせていく。



薄手のニットを脱がせると笑顔になる少年。
ショーツとおそろいのチョコレートブラウンのブラ。
白い雪肌に映え、ラブリーに見える。


「可愛すぎ♪」

−プツ


そっと外し、シーツの上に横たえさせ、上掛けを掛けた。

彼本人もまだ着ていたシャツとベストを脱いでシャワールームに入っていく。






ベッドルームに戻るとまだ目を閉じたままの彼女。


「ま、いいか…」


ベッドに入り、胸に抱きしめる。

自分の腕の中にすっぽり入る小柄な少女。
愛しさを込めてその名を呼ぶ。


「…ファリア…」





幼い頃から漠然と好きで、気づけば恋していた幼馴染。
順調すぎて、近すぎて… 彼女の存在の大きさと大切さにやっと気づかなかった。


16歳で大学に行って男だらけの寮生活の中でやっと気づいた。

先輩方の恋話を聞かされて、
自分がどれほど恵まれた幸せな恋をしていたか、
素晴らしい恋人に出会えたのか解った。

モノゴコロ着く前から、お互いを知っていて…好意を持っていて…
両想いと解ってから、ファリアだけを見てきた。
彼女だけに恋してきた。

少女もまた自分に恋し、まっすぐに想いをぶつけてくる。


愛しくて、恋しくて―――



だからこそ、あの日、我を失うほど嫉妬した。



自分の恋人だと解って欲しくて… 肌を身体を求めてしまった。



後悔と自責の念に直後、襲われた。


男として最低のことをしたと 酷く自分を責めた。
なのに…ファリアは責めるどころか、微笑んでくれた。



少女の愛と心の広さにますます惹かれ、どうしようもなくなった。




ずっと夢の中で思い描いていた―――
彼女を腕に抱きしめる瞬間



健気に応えてくれる様が可愛くて愛しくて…たまらない。



気がつけばくちびるを重ね、白い肌を求め、甘い喘ぎを欲していた。








大学に行ってしばらく経ったころ―


ひとりになるといつも彼女との思い出を繰り返し思い出していた。
どれだけ身近で愛しい存在だったのか、
心の中の存在感に気づいた。



  (これが…冷静になれってことだったのか??
   父上たちの言った様に…

   でもファリアを前にすると僕はただの恋する男だ。
   愛しくて恋しくて すべてが欲しくなる―   )






   ***



―大学に入って1ヶ月経たない頃


ハロウィンということで学内も盛り上がっていた。
寮の先輩に連れられパーティに出ることに。

そこで親しくなった先輩達とともに ある女子学生(もちろん先輩)の
アパートでのパーティに参加。

初めての雰囲気と酒のせいで緊張感の切れた少年は寝入ってしまう。


深夜に目覚めた少年の目に飛び込んできたのは
複数の男女が絡み合う姿。
あまりの生々しさに硬直していた。

三人いた女子の先輩の一人が少年の目が開いている事に気づき、
のしかかってきた。

突然のことで抵抗出来なかった16歳の少年―

女の先輩は勝手に彼の身体を使って、イってしまった。
それは少年にとって快感には程遠い出来事。


ファリアとの想いを伴った抱擁がたまらなく恋しくなった―




少女だけが優しさも思いやりも愛しさも感じる存在。。。



――2通目の彼女への手紙は熱烈なラブレター…





その事を思い出すと少し苦笑してしまう。
目の前の華奢な少女だけが 
自分にとって大切な女だと実感しながら…




  (この黒髪も… 白い肌も、ぬくもりも眼差しも…
   総て僕の… 。。。 
   愛しくてたまらないよ…ファリア。)




少女の手を掴み、指を絡める。


「愛してる…」


溢れ出す想いはそんな言葉だけじゃ足りない。



優しい微笑を浮かべながら、少年は瞳を閉じる。
いつしか眠りに落ちていく―――








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(2005/12/20)


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