caress -6-



ランチを済ませた5人のうち3人―

マリアンとファリアそしてリチャードの3人はセントラルシティのショッピングモールへと向かう。


リチャードは気遣って乙女二人の後ろに控えた感じで歩いていた。
時折、ファリアが振り返る。

彼は笑顔を返すだけ。


何件かのショップに入り、その度に荷物が増える。






一度休憩も兼ねてカフェに入った。


「お疲れ様。リチャード。」

ファリアは気遣って彼の顔を覗き込む。

「大丈夫さ。これくらい。」

「でも… ありがとう。」



オーダーしたアイスカフェオレが来るとマリアンは一気に飲み干しかける。

その様子を見て二人は笑いかけた。
マリアンが二人して自分を見ているので問いかける。

「何よ〜?二人して。…やっぱり、仲いいのね。」

「だってあまりにもマリアンが可愛いなって思って…」

ファリアが微笑しながら告げた。

「そう?」

マリアンのしぐさが可愛いとファリアは本気で思っていた。
同性から見てもちょっと羨ましい綺麗な金髪。
綺麗なブルーアイ。
自分にはないモノばかりを持っているので少々羨ましいファリアだった。

「私から見ればファリアがちょっと羨ましいんだけど?」

「何で?」

「だってさ、綺麗な黒髪でしょ? 
それにすっごくスタイルいいじゃない。」

「私からすればマリアンの金髪が羨ましいわ。」

「ないものねだりと言うやつか…」

リチャードがぽろっと言う。

「「そうかもね。」」

マリアンもファリアも同じ言葉を発していた。

3人して笑いあう。



「さ、最後にもう一件行きましょう。」

「もうさんざん買ったのにかい?」

マリアンが笑顔で立ち上がると、リチャードは半ば呆れたように言う。

「だって肝心なもの買ってないじゃない。」

「何?」

マリアンは問いかけるファリアの黒髪を掻き分けて耳元に返事する。

「ランジェリーショップ。」

その言葉を聞いて納得する。



「そういや…そうね。
って、彼はお店の外で待ってもらうしかないわね。」

「そういうこと〜。」


「というより…ここで待っていてもらったほうがよくない?」

ファリアはマリアンの耳元に呟く。

「あ、そうね。」



リチャードを振り返り、ファリアはちょっと恥ずかしげに告げる。

「…リチャード。」

「何だい?」

「ちょっとここで待っててくださる?」

「え、あ?いいけど…」





***************




カフェを出て割とすぐのところにショップがあった。

二人は笑顔で可愛いその店に入っていく。


「あ〜、これ可愛い〜☆」

レースがふんだんにあしらわれた可愛い下着を手にするマリアン。

「…マリアン。あなた、パリの本場で買えるんじゃないの?」

「まあそうなんだけど…ここしばらくこんな風にお買い物してなかったから…」

「そう…なんだ。」

「大体、女友達っていうのがそばにいないから…」

マリアンが寂しげに呟くのをファリアは聞いていた。
自分もそうだと思うと彼女のはしゃぎっぷりも理解できる。



棚に陳列されているブラジャーを手にするがふとファリアの動きが止まった。

「あ…」

「どうしたの?」

「うん…私、自分のサイズって知らないのよね…」

「そういうことならお店の人に頼まないとねv
すみませ〜ん。」


ショップの若い女性店員が対応に出てくる。

「はい、お嬢さん。何か?」

「こっちの友人のサイズ、測っていただけます?」

「はい。ではこちらにどうぞ。」

少し店の奥でメジャーを手に3サイズを測られるファリアがいた。



「上から…80、56…83ですね。カップは65Dなのでこの棚のものになります。」 


「あ、ありがとうございます。」

ちょっと戸惑っていたファリア。
今まで村では布を巻いていただけなので自分のサイズを知らずにいた。

「ふーん…」

マリアンが横で羨ましいというような眼差しで見ていた。

「どうかした?マリアン?」

「やっぱりスタイルいいなと思っていたら…そう来たか。」

「何が?」

「だって私…16歳なのにAカップよ〜」

自分の胸の大きさを嘆くマリアンがいた。

「何言ってるの?これからじゃないの? ねぇ、店員さん?」

横にいたショップの女性に問いかける。

「そうですよ。まだ16歳だなんて羨ましいわ…これからです!
20過ぎてからも成長しますから。」

「そうなの?」

「そうです!!  …ちなみにお客様も16歳ですか?」

店員に問われファリアは応える。

「まさか! 私は18です。」

「そうでしたか。それでしたらこちらなどいかがです?
ちょっと大人っぽい感じですが…」




そんなやり取りが店の中で行われていた頃、
リチャードは待たされることもあるだろうと文庫本を持って来ていた。

新しい紅茶をオーダーし、カフェで読んでいた。





マリアンとファリアが戻ってきたのは40分後―

開口一番、ファリアはリチャードに謝る。

「ごめんなさい。お待たせして…」

「いや、こんなこともあろうかとほら。」

手にしていた本を見せるリチャード。

「あら?!」

「だから気にするな。
…ほら、荷物貸して。」

「!!  いいわよ。これくらい。中身も中身だし。」

「…わかった。」


確かにちょっとためらってしまうモノだった。



みんなが宿泊するホテルに戻ろうとカフェを出て歩き出す。


マリアンは後ろで歩くリチャードに近づく。

「ね、リチャード。」

「何?」

「ちょっと耳貸して。」

「だから何?」

「あのね… 彼女にプレゼントするのに知りたくない?」

ファリアはふいに振り返る。
マリアンが彼の耳元に何か言っているのが見えたが気にすることなく歩き出す。

「へ?」

「だーかーらー、3サイズ、知りたくない?」

「…多分上から、80・57・84くらいじゃないか?」

「なんで解るの?! まさか… 」

「まさか…何?」

一瞬、例のことがばれたかと思ったが、
マリアンはすっとぼけた言葉を発した。

「メジャー持って測ったんじゃ!」

「…そんなわけないだろ?ってなんでマリアンが彼女のサイズを知ってるんだ?」

「さっき、お店で測ってもらっていたから。」

「なるほど。で、結果は?」

「… 80・56・83よ。」

「ほぼ正解…か。」


かなり距離が開いてしまったのでファリアは戻ってくる。

「どうしたの?ふたりとも?」

マリアンとリチャードはちょっと苦笑い。
まさか彼女の3サイズをネタに会話していたなんて二人とも言えるワケなかった。


マリアンはマリアンで何故リチャードが彼女のサイズを知っているのか不思議に思うが
口に出せずにいた。


まさかこの二人があの氷窟でどんな状況になっていたのか知らなかった―




「なんでもないわよ、ね、リチャード?」

「あ、あぁ。そうだよ。」

あからさまに怪しい二人にファリアは目を細めるがきびすを返し歩き出す。

「早く帰りましょ。進児君とビルさんが待ってるわよ、きっと。」


リチャードはすたすたと歩き出す彼女を追いかける。
今度はマリアンが少し距離を置いて二人の後ろを歩く。



「…ファリア。」

「何?」

「怒ってる?」

「何故、私が?」

「いや、その…」

「怒ってなんかないわよ。…ただのヤキモチなんだから。」

「え?」

突然の言葉に驚くリチャード。

「だって…マリアンとあなた、仲いいんですもの…」

「…マリアンは妹みたいなものだよ。」

「私にとってもそうだわ。」

自然にリチャードの腕に抱きつく。
彼の肩に頭をを持たせかける。


後ろから見守っていたマリアンは赤面していた。

(う、羨ましい… あたしも進児君と…)





はたから見ていても解るくらい熱い恋人同士。
まだまだこれから試練は訪れるのだと二人は知らなかった―




End



______________________________________________________________
(2005/5/1)

無理やり終了〜

いくらでも書けるんだよこの二人…

ソードシスターR18Ver.… 過激なのって一部だけじゃん!!

表の「not guilty」とあんまり変わらない…?
でもLOVE×2度は1.5倍(当社比)


BACK

To Love Sick