White Birth Day |
その晴れた日曜 ローレン城では小さなパーティが開かれていた。 令嬢ファリア・18歳の誕生日。 6年ぶりに開かれる彼女のバースディパーティはささやかな幸せに包まれていた。 つい先日、婚約も正式に決定し幸せな毎日を送っていた。 昼のパーティという事もあって、庭園でのガーデンパーティ。 祖父・ローレン卿と祖母・アニー夫人。 父・アーサー=パーシヴァル公爵と弟・アリステア。 婚約者のリチャードとその両親のランスロット公爵夫妻。 それに…従兄弟である皇太子とその妹姫が参加していた。 皆に祝われ幸せに満ちていた。 パーティは夕方にお開きになり、王族は帰った。 彼…リチャード以外は。 彼がみんなの前で彼女に渡したプレゼントはピンクの薔薇の花束とペンダント。 でも二人になって彼がプレゼントしたものは… 四つ葉のクローバーの指輪。 それと優しいキス。 本物のダイヤモンドの婚約指輪をはめている同じ指にクローバーで作った指輪をはめる。 「ダイヤの指輪も嬉しいけど… 何よりも私の宝物よ。」 彼らの地方では恋人に四つ葉のクローバーを贈るとされている。 その中で指輪は最上級の愛の証。 その意味を知っているからこそ彼女の喜びはひとしおだった。 輝く笑顔を彼に向ける。 今までで一番嬉しい贈り物だった。 ____________________ あとがき(2004/8/31) ふふふ。この二人は激LOVEですな。 書きやすくていいです★ Event NOVEL MENU |