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木星の衛星・ガニメデ この星に侵略してくる異星人デスキュラに対抗するために 地球連邦軍のルヴェール博士は「ビスマルク作戦」を実行することにした。 その日、初めて顔をあわせた4人の少年少女は果てない戦争へと駆り出されてゆく… ビスマルクチームは4人で構成されている。 メインシステム担当・日本人の輝進児(17) 火器管制担当・米国人ビル=ウィルコックス(16) 戦闘支援・情報処理担当の英国人リチャード=ランスロット(18) そして通信担当の仏国人マリアン=ルヴェール(15) ビスマルクマシンの中に寝室は二つ。 しかもマリアンのみ個室。 つまり男性陣3人はプライバシーの欠けらもない3段ベッドの部屋。 まるで男子校の寮状態。 そしてリーダーとされた進児の最初の仕事はベッドのどの段に誰が入るか…というものだった。 3人の中で一番上背のあるリチャードが最上段。 2段目がビル。 3段目が進児と決まったのは身長順だった… 4人はガニメデで跋扈するデスキュラ人との戦いのさなかに友情を暖めていた。 そんなある夜… 「あ〜あ、なんで俺が真ん中なワケ?身長順って今時流行らないぜ?」 「今更文句言うなよ、ビル。」 「俺の上は女の子しかヤなんだけどな〜 男はヤダね〜。」 進児とリチャードはその言葉を聞き流す。 「お前ら、もう知ってるんだろ?」 「何が?」 とぼけた言葉を進児が返す。 「だから、経験済みなんだろ??」 「はぁ?」 「お前と一緒にするなよ!」 やっと言葉の意味がわかった二人は思わず叫ぶ。 「どーなんだよ、ソコんとこ???」 面食らいながらも進児は言葉を発した。 「お…俺はお前みたいにホイホイ女の子に声掛けたりしないぜ!」 横で黙るリチャードにビルはひじで小突く。 「…黙秘」 「ってことは まだなのか?18なのに?」 「関係ないだろう、お前には。」 「ムキになるところが怪しいな〜。 ひょっとして英国人に多いって言う…男がいいのか?」 「ばっ…馬鹿を言え!そんなわけないだろう。僕は至ってノーマルだ!」 これ以上ビルに言及されるのが嫌でリチャードはそそくさと上段のベッドにもぐりこんだ。 「…おやすみ。」 それだけを言って。 「どー思うよ、進児?」 「俺もリチャードに同感だな。じゃ、おやすみ。」 進児もまた自分のベッドに入っていく。 放置されたビルは面白くなかった。 二人に聞こえるように呟く。 「日本人も英国人もOPENじゃね〜んだな〜」 勝手に解釈して勝手に納得したビル。 3人の少年はそれぞれの恋の道を選ぶことになる… それはまた別の機会に… END ___________________________________________________ あとがき(2004/12/14) 昔から妙に書きたかったネタ。 というか、またこの先に書く予定の小説のための前フリ?? (2014/01/03 加筆) Bismark Novel Top |